・ ・ ・
…タイミングって、いつだろう。
何かもう、考える余裕が無くて、ただ巣山に縋り付くことしか出来ない。
次、噛まれたら言おうかな…
いや、噛まれる前に言わないとダメか…
なんて、頭のすみっこで思うけど、口に出るのは吐息と小さな嬌声だけ。
うぅ、自分が情けない…!
「…ま、まっ…! つよ、い、よぉ…!」
「無理…」
巣山の動きがダイレクト過ぎて、少し手加減してくれとお願いしても、すぐに却下された。
不敵に笑いながら、ちっさい突起を舐めて遊んでる。
…そうだ、巣山はいつだって止めてくれない。
する前は紳士なのに、行為がエスカレートしてくると聞く耳を持ってくれないんだ。
普段は優しいのに、ベッドの上じゃ理性がどっか行っちゃうのかなぁ。
って、俺も他人の事言えないんだけどさ…
快感で溜まった涙が、巣山に突き動かされて勝手に流れていく。
それにすぐ気付いたみたいで、右手でそっと拭ってくれた。
…こうやってさ、ケダモノかと思ったら優しくしてくれるんだ。
俺の心を弄んで!
巣山ばっかズルイよ!
俺だって、巣山の心をかき乱してみたいのに!
「…沖、さっきから、…なに、考えてる…、っ…?」
「え…?」
「俺に、集中、しろよ…っ、…!」
「…っ、あっ、…! し、して、る…ぅ!」
これ以上ないぐらいに、巣山の事を考えてるし、感じてるのに!
そりゃ、ちょっとは考え事してたけど、それも巣山の事だもん!
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