この、いつもと違うシチュエーションのせいなのか、俺も泉も感度が上がってる気がする。

友達が泊まりに来てるのに…っていう背徳感が、いいスパイスになってるのかもしれない。
これが癖になっちゃったりしたら、ヤバイんだけど。
 
今すぐにでも動きたい所だけど、ちょっと待ってあげないとな…
洗面台に覆いかぶさるようにして前のめりになってる泉の背中から腰を、労わりの意味も込めて優しくさする。

少しでも負担が減れば…って思ってやった事だけど、どうやらそれが不満だったようで。
首をふるふるっと横に振って、そうじゃないと訴えてきた。

「ん…?」
「はや、く…!」

「待って、もう少し…」
「違っ、くてぇ…!」

「え…?」
「はやく…、ぎゅーって、しろよぉ…!」

不安と切ない感情が混ざったような声で、抱きしめてほしいとねだって来た。
何それ可愛すぎ!ってグオオってなったけど、そう言われてみれば今日はまだ強く抱きしめてなかったかもしれない。

バレないように、とか初めての体位で辛くならないように、とかそっちばっか気にして、肝心な事忘れてた!

「…ごめん、大丈夫…?」
「ん…」

ゆっくりと後ろからぎゅーって抱きしめて、余裕なくてごめんねと謝りながら頬にちゅっちゅとキスをする。
すると、安心したのか俺の体に後頭部をすりすりと押し付けて甘えてきた。

何やってんだ、俺ってば…不安にさせちゃダメじゃん!
泉は寂しん坊で、甘えん坊だって知ってるくせに!

バカバカ、俺のバカ!


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