時計の秒針の音、2人分の寝息。
それにプラスして聞こえるのは、泉が俺の首筋にキスしてくる小さな音。

ちゅ、ちゅ、ちゅ…と じゃれるようなキス。
反応したら負けだ…と、泉の背中と頭を撫でながら、沈まってくれと願う。
そんな俺の思いとは裏腹に、強く抱きついてきたと思ったら、耳後ろに ちゅくっとキスをされてしまい…我慢の糸がプッツリと切れた。

…泉が誘ってきたんだから、もしバレたとしても、泉が悪い。
こんな事されて、正気でいろってのが無理だもんな。
そう心の中で言い訳をしながら、俺も泉の耳後ろにキスをすると、クスッと笑ったのが分かった。

「…やっと、ソノ気になったか」
「当たり前だろ… こっち来て」

「え? どこ行くんだよ…」
「いいから… 田島に気を付けて…」

泉の手を引いて、こっそりとベッドから抜け出す。
枕の下に隠してある、夜のお供グッズと一緒に。

一応2人がちゃんと寝てるかを確認してから、部屋を出て向かった先は、脱衣所だ。

「…え、ここで…?」
「さすがにベッドは無理だろ…?」

ここなら距離が遠いし、間にドアが2つ挟んでるから、ベッドでするよりはマシだろう。
あとは、声とか音に気を付ければ…

「マジで…? でも、どうすんだよ…?」
「俺に任せて…」

戸惑ってる泉の口をキスで塞ぎ、すぐに服の下に手を滑り込ませる。
元々発情していた泉はすぐに陥落して、俺に求められるがままに反応していった。

立ったままでも愛撫出来るもんだなぁ…と、胸の突起を甘噛みしながら思う。
…とは言っても、泉はちょっとフラフラしてるんだけどな。

「…は、っ、…ま、ったぁ…」
「待ったなしです…」

立ってるのがしんどいのか、後ろにある洗面台に両手をついて体を支えようとしてる。
ここで止めろってのも無理だし、フローリングの床に泉を寝かせて…ってのも嫌だな。

床は冷たいだろうし、痛くさせてしまいそうだ。


だったら、いっそこのままで…


・ ・ ・


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