・ ・ ・


「…お前、マジで寝袋持ってきたのかよ」
「だって、布団ないだろ? 家ん中で寝袋ってオモロイじゃん!」

「ははは! 冬用の布団を敷けば、1人は寝れるって言っただろ?」
「オキヅカイなく! それは三橋が使っていいぞ!」

「お、おれソファーでいい!」
「気遣い合ってたら、いつまでも寝れねーぞ…」

順番にお風呂に入って、ベタにトランプで遊んだ後。
そろそろ寝ようかって話になったんだけど、誰がどこで寝るのか決まらない。

ベッドに2人、ソファーに1人、冬用のかけ布団やタオルをかき集めて簡易敷布団で1人、っていう計算だったんだけど…田島が寝袋持ってきてたとはな。
いや、確かに荷物多いなとは思ってたけど! まさか寝袋とは!

「だって、ベッドは浜田と泉が寝るだろ? おれと三橋はこっち側で寝っから!」
「いや、別に俺もベッドじゃなくていいって。むしろ、田島と三橋がベッドで寝れば?」

「そうそう、お客さんなんだし!」
「おれ、ソファーで、いい!」

「三橋と寝たら、花井が嫉妬するもん。三橋も、阿部がうるさいよな?」
「うん!」

…ハッキリと「うん!」って言ったな、今。
いや、もしかしたら気を遣ってるのかもしれないけど。
つーか、マジで決まんねーし! 意外と頑固だな!

「おれ寝袋がいいー! せっかく持ってきたのに!」
「あーはいはい、分かったよ! んじゃ、それで寝てくれ。三橋は落っこちないか?」

「おれ、寝相いいって、あべ君言ってた!」
「あ、そうですか…」

サラリと阿部と一緒の布団で寝てると言われ、泉が若干動揺してる。
ははは、何を今更v 俺たちもじゃんv…とは、言えないけどな。怒られそう。


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