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やっと見つけた、と安心してから、2分。
水谷と一緒に、部室へ入れずにいる。
立ち聞きするつもりはなかったけど、栄口と一緒にいるのが分かって…邪魔しないように戻ろうか迷ってる内に、俺の名前が聞こえてきて。
え、って思ってる間に、どんどん話が進んで…
入るに入れないし、立ち去ろうにも足が動かない。
泉の心の声が聞ける機会なんて、滅多にないし。
水谷にどうしようかという意味で目配せすると、微笑んで頷き、シーッと指を口に当てた。
聞いといたら?って意味なんだろうな。
『…浜田に言えないけど』
『ん…?』
『栄口に言っていい…?』
『ん、いいよ…』
少し空いた窓から、また声が聞こえてきた。
ちらりと覗くと、泉が栄口に縋ってる所だった。
ちょっとだけ見える泉の横顔は、どこか弱弱しくて…
無意識に、シャツの胸んとこをギュッと握ってしまった。
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