…ん?
そうだ。梶は面倒くさがりなんだった。
だったら、面倒くさいと思わせるような事をして、イジワルしてやろう!
「思いついた。今すぐに出来そうだけど、出来無さそうなヤツ」
『はい、何でしょうか?』
「今すぐ、俺に会いに来て」
『おう、了解』
「えっ!? 即答!?」
『玄関前に居ろよ。そんじゃ、後で』
「ちょっ、ちょっと!」
俺の問いかけに返事は無く、画面には『通話終了』の文字が表示されていた。
勝手に切られた…ていうか、マジでアイツ来んの?
もう夜だし、こんな時間に来いだなんて、普通は面倒くさいと思うだろうに。
何で躊躇ねーんだよ…俺がイジワルで言ったって、分かってねーのかな。
とは言え、梶の謎の行動力には、少し嬉しいと思ってしまう。
今頃チャリンコに乗って、ココに向かってるんだろうか。
外にいろって言われたし、今の内に出ておくか。
一応、携帯だけ持ってこう。
早く来ないかな。
・ ・ ・
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