●●ネコ科彼氏とイヌ科彼氏●●●
浜田はどこか犬っぽい。
犬種で言うと、ゴールデンレトリバーって感じ。
体がデカいとか、髪の色とかも似てると思わせる要素なんだけど…性格も一致してるっていうか。
温和、気配り上手、孤独を嫌って、楽天的。
極めつけが、主人に好かれようと頑張る、っていう。
俺がご主人ってわけじゃないけど、俺に嫌われることだけは死んでもヤだって言ってたし。
かと言って俺に合わせまくってるわけじゃなく、深く考えない楽天的な所もあるし。
うーん…コイツ、本当は犬なんじゃねーの?
「泉ー、何してんの?」
「検索ー」
携帯で『ゴールデンレトリバー・性格』で検索して調べてると、浜田が横に座って腰に腕を回してきた。
すぐにくっつきたがるってのもあるのかな…あ、これは書いてないか。
「なぁ、浜田」
「ん?」
「俺が今何考えてるか、当ててみろ」
「え? なに、心理テスト?」
「違う、普通に」
「んー…」
犬の性格の所に『ご主人の気持ちを察することが出来る』って書いてるから、もしかして…と思って問いかけてみる。
俺の目をじっと見たまま考えてる浜田に、俺も見つめ返して『アイス食べたい』と念を送ってみると…
「…アイス食べたい、とか?」
「えっ!?」
「えっ!? 当たり!?」
「…当たり」
まさか、マジで正解するとは思わなかった。
キャッキャと喜んでる浜田の肩に、喜び過ぎだとツッコミを入れると「だって嬉しいんだもんv」だって。
今コイツが犬だったら、尻尾をふさふさと揺らして喜んでるアピールするんだろうな。
ふん。可愛い奴め。
* * *
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