「俺は、こんなにフラフラなのに…」
「いや、俺も結構ドキドキしてるけど」

「うそー… 全然そう見えないよ…」
「…山ちゃん?」

本当に足元フラフラしてるし。
少し体を離すと、顔がさっきよりも真っ赤になってるのが分かった。
寄りかかってきたのって、甘えてるんじゃなくて…マジな理由だったの?

「ねぇ、本やん。やっぱり保健室… うっ!
えっ!? や、山ちゃん!?」

頭がクラッとしたかと思うと、膝がガクンと落ちて倒れてしまった。

えっ何で!?
とか言ってる場合じゃねぇ、早く保健室に!と、山ちゃんをおんぶする。

やっぱり具合悪かったんだな…
そんな時に告白しなくてもいいのに…!

「も、もとやん… ありがと…」
「いいって、今連れてくから!」

「そうじゃなくて… 気持ち、受け止めてくれて ありがと…」
「…そんなの、お互い様だろ」

落とさないようにと慎重に階段を降りながら、保健室を目指す。
すると、背中でまた山ちゃんが「うっ」と呻いた。

「本当に死んじゃいそうだよ… 本やん、今までありがとう…」
ちょ! 死なないで山ちゃん!」

「死因はドキドキ死だね… はは、最高の死に様だよ…
な! 山ちゃん、気をしっかり持って! 山ちゃーん!




**END**(ええー!)


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