・ ・ ・


「で、出来たぁ〜!」
「おー、うまそー!」

水谷と泉が、オーブンから取り出したブラウニーを見て喜んでる。

ああだこうだとやりながらも、失敗せずにちゃんと出来上がってくれたみたいだ。
部屋中にチョコの甘い匂いが広がって、何だか幸せな気分になる。

「良かった、これで無事に栄口ん家に行けるよ〜!」
「ホールケーキ買わなくて済んだなv」

焼き上がったのはいいものの、冷やさないといけないって事で、冷蔵庫へとブラウニーを移す。
早く冷めないかなーって思いながら時計を見ると、すでに作り始めてから1時間経ってたみたいだ。

「栄口には2時間って言ってあるから、まだ大丈夫だね!」
「どんぐらい冷やすの?」

「さぁ? ヤケドしないくらいでいいんじゃね?」
「ふーん」

待ってる間、3人でお茶をすする。
泉は早く食べたくてウズウズしてるのか、チラチラと何度か時計を見てた。

「20分くらいかなぁ。30分?」
「冷やす時間まで書いてないもんなー。たまに触ってみて確かめればいいんじゃねーかなぁ」

「そっか! それじゃ、もうちょっとお世話になります!」
「はははは、何だそれv」

ぺこりと頭を下げられ、また笑ってしまう。
そんなに気ぃ遣わなくていいんだけどなv

待ってる間、水谷は5分置きに冷蔵庫を覗いて確かめ、周りに氷を置いたらいいんじゃないかな!とか言ってアレコレ忙しく動いてた。
そして、ようやく納得できたのか冷えたブラウニーを持ってきて、包丁で切り分ける作業へと入った。


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