* * *


浜田っちと二人で拳を振り上げた日から、2日後。
天気は午後からどんどん崩れてって、夕方にはザァザァと勢いよく雨が降ってきた。

よし! やるなら今日しかない!と意気込んで、浜田っちに今日決行することを伝えたら、二つ返事でOKされた。
バイトがない日で良かった〜!

「浜田から聞いたけど、お前家に来るんだって?」
「そうそう、栄口には内緒ね!」

「分かってるって。その代り、ケーキ楽しみにしてっから」
「それはいいんだけど、あんまりハードル上げないでね?」

ミーティング前、こそこそと泉と喋ってると、少し離れて座ってる栄口と目が合った。
その顔は、やっぱりどこか疲れてるっていうか…笑顔なんだけど、どっか力がないっていうか…

「トドメだけは刺すなよ」
「うっ! だ、大丈夫!…と、思う…」

そうこう喋ってる間に、花井と阿部が遅れて入って来て、ミーティングが始まった。
この間に浜田っちが材料を買いに行ってくれる事になってるから、花井と阿部には悪いけど『早くミーティング終われー!』ってそればっかり考えちゃったよ。

30分後くらいにようやく終わって、みんながゾロゾロと帰ろうとした所で、栄口に呼び止められた。
うっ、まずはこの試練を突破しないと…!

「ねぇねぇ、水谷v」
「な、なーに?v」

「今日、何か予定ある? なかったら、家に遊びに来てよv 今日は誰もいないんだv」
「ん、んー… い、行きたいんだけど…」

俺だって今すぐ栄口を抱きしめたい!…けど、それじゃーせっかくの計画が!って事で、返事を渋ってると、栄口の顔が不満げになった。

あのー、そんな顔も可愛いんですけどー…


[*prev] [next#]

3/12


目次SRTOP




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -