「お菓子作る道具ないんだけど、水谷持ってる?」
「その辺は任せて! 確か俺ん家にあるはずだから!」

「じゃあ、水谷ん家でやった方がいいんじゃねーの? 俺が行けばいい話だし」
「んー、それも考えたけど、たぶん泉来るでしょ? 浜田っちの家に」

「あー、来るかもしんないなぁ〜。それが?」
「泉だって、浜田っちと一緒にいたいんじゃないかなぁと思って…」

練習がない日は、泉はほぼ確実に俺の家に遊びに来る。
それを分かってて、俺たちに気を遣ってるんだろう。

水谷の家に行ったら、泉が一人になるんじゃないか、って。
そこまで配慮してくれるなんて、水谷って本当によく気が回る奴だよなぁ。

「材料と道具は、俺が用意するから! 浜田っちは見ててくれるだけでいいの!」
「はいはいv 水谷が作らないと、意味ないもんなv」

「そう! さっすが浜田っちv 話が早いなぁ〜v」
「ははははv」

「それでね、コレとかどうかなーって思うんだけど…」
「ん? …簡単、ブラウニー」

水谷の携帯に、チョコケーキのブラウニーの画像と、レシピが表示されてる。
そこには『簡単!濃厚!』って文字もあるし、確かに甘くておいしそうだなーと思う。
泉も好きそうだなv

「泉から聞いたよ、オーブンレンジなんでしょ?」
「そこまで調べてんのかv」

「栄口を癒す為なら、抜かりはないよ!」
「ははは! さすがだなv」

えっへん!と自慢げな水谷を見て、つい和んで笑ってしまう。
こんな想ってくれるのがいるなんて、栄口は幸せ者だなーv

「付き合ってくれるお礼もちゃんとするから! 何がいい?」
「んー… じゃあ、俺と泉にもおすそ分けしてくれv」

「そんなんでいいの?」
「おうv 泉も食べるとなると、失敗出来ねーなv」

「あははは、そうだね! 頑張ろう、浜田っち!」
「おー!」


次の雨の日は、賑やかになりそうだなv



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