* * *


ようやくやる気を出したのか、数学の教科書とノートを広げて真面目な顔になった。
まったく、こんなのさっさと終わらせとけよ。
じゃないと、俺と過ごす時間が少なくなるじゃねーか。

少し不機嫌になったけど、アイスのうまさは変わらない。
やっぱりアイスはバニラだよな…と思いながら、さっきの続きで犬の性格の所を見る。

最初はゴールデンレトリバーだったけど、どんどんリンクを飛んでっていろんな犬のページを読んでいく。
チワワってこうなんだ、柴犬ってこうなのか、みたいに無駄に知識が増えていった。

その間も浜田は大人しく宿題をしていたようで、数学から生物の宿題に変わっていた。
どこまで進んだかなーと思って、ソファーから床に降りて、浜田の横に座る。

そろそろ終わるのかと思ったら、何だよ生物やり始めたばっかじゃねーか。
この分じゃ、まだ終わりそうにないな。

「ん?」
「いや、何でも」

横に座って来た俺に「何か用?」みたいな顔してたけど、まさか「早く宿題終わらせてかまってくれ」とは言えるわけがなく、またソファーに戻った。

また犬の知識でも増やすか、なんて思ったけど…浜田の背中を見たらイタズラしたくなってきた。
けど、ここでちょっかい出したらますます宿題終わる時間が延びるよな…

…でも、したい!

「…ん? なにー?」
「別にー」

浜田の背中をツンツンとつつくと、視線はノートのまま、声だけが返ってきた。
こっち向けよばーか!

「何て書いてるでしょーかー」
「え? …あっははは! くすぐったい!」

浜田の広い背中に「はやくおわらせろ」と指でなぞると、浜田が身を捩って笑った。
おーわーらーせーろー、ビックリマーク2個!





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