* * *


「…あ、大丈夫か?」
「ん…?」

目を開けると、巣山が右耳の下あたりにキスをしてる所だった。
また気絶しちゃったか…なんて思いながら、静かに微笑んでる巣山にゆっくり抱き着く。

さっきまで乱れていた服は直されて、興奮してたはずの巣山も穏やかな雰囲気になっていて…あの恥ずかしい行為なんて、元々してなかったみたいだ。

「じゃ、そろそろ帰るわ。ちゃんと布団かけろよ」
「うん…」

おやすみのキスをおでこにされて、そのまま部屋から出て行こうとしてる。
…でも、今日はずっと聞きたいと思ってた事を聞かなくちゃ!

「ま、待って! あ、あのー…」
「え? …なに?」

ドアノブに手をかけた巣山の腕を掴む。
は、恥ずかしいけど、今聞かないとずっと聞けないかもしれないし…よ、よし!

「…巣山、いつ、最後まで、するの…?」
「…えっ!?」

「だ、だって! もう2週間だよ? その…前に、巣山、が…」
「え…?」

「ゆ、指が2本入るようになったら、って、言ってたし!」
「そ、それは…」

俺の追及に、巣山が顔を赤くしながら たじろいでる。
何も間違った事言ってないよね?
だって、巣山の言い分だと、もう…その、してもいいような気がするというか…

それなのにしてこないなんて、本当はイヤになったのかな、とか思うじゃん!
それとも、俺から誘うように焦らしてるのかな、とか…

思ってる事全部を巣山に伝えると、どんどん顔が赤くなって、手で口元を隠すようにしてる。

うーん、この反応は…?


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