・ ・ ・


もー、タケさん説教しに来たんスか!
こっちは風邪ひいて心細かったのにー!

…って、あれ?
そういえば、独りだった時よりずっと調子が良くなってる気がする。

タケさん、わざとケンカっぽくしたのかなぁー。
前も映画を一緒に見た帰りに、メソメソしてる俺にケンカっぽくして、発散させてくれたっていうか…

タケさんて大人だなぁー。
1つしか違わないのに、この落ち着きは何なんだろう?
もっとタケさんのこと知りたいなぁー…

「…タケさん、ありがとうございます」
「何が?」

「心配してくれたし、お見舞いも… まだお礼言ってなかったなぁと思って」
「…いや、俺が勝手に心配しただけだし。手土産も買ってくるの忘れたしな」

「あー、いいですよそんなぁ〜」
「学校出る前は何か持ってこうと思ったのに、歩いてたら忘れてたわ」

「ははは! タケさんでもそんな事あるんですねーv」
「お前のせいだろ。利央に早く会いに行こうと思ったら、その流れで頭ん中が利央ばっかりになったんだから」

「えー、また俺のせいですか!」
「そう。何もかも利央が悪い」

そう言ってふっと笑ったタケさんが、何だかカッコ良くて。
また少しだけ胸のドキドキが早くなった気がする。

不思議と体のだるさも無くなってきたような…?
薬が効いてきたのかな、それともタケさんのおかげ?

分からないけど、これなら明日は学校に行けるような気がしてきたぞ!

「それじゃ、そろそろ帰るわ。お大事に」
「うん、ありがとタケさん!」

「って、それで終わりかぁああああ!!」
『うわ!』

バターンとドアが勢いよく開いて、でっかい叫び声が聞こえた。
タケさんと二人で驚くと、そこに居たのは…



し、慎吾さん?



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