「先輩からもらったので、2倍ウマイ気がします!」
「へー、そりゃ良かったな」
もぐもぐしながら、真顔でまたアホな事言ってる。
味が変わるわけねーだろ、どう考えても。
「ねぇねぇ先輩、寒くないスか?」
「さみーよ」
「ですよね! あのー… その、手でも繋ぎましょうか?」
「…は? な、何でそうなんだよ!」
確かに、お互い食べる物も食べ終わったけど、寒いけど!
て、手なんて恥ずかしくて繋げるわけねーだろ…!
「誰も見てないッスよ〜v ちょっと! 5分だけ!」
「えぇ〜…?」
…なんて無邪気な笑顔なんだ。
そんな顔でお願いされたら、ついまた許してしまいそうになる。
抱きしめられた時も、キスされた時も、大地の強い押しで受け入れてしまって。
拒否しようと思えば出来るのにしないのは…俺も、実は望んでたりするんだろうか。
「ダメッスか…?」
「う…」
そんな澄んだ目で見るなっつーの。
了解しない俺が、悪者みてーじゃねーか…
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