「先輩、それおいしいッスか?」
「これ? あぁ、もちもちしててウマイよ」

「へー! 今度買ってみるッス!」
「あぁ。…ひとくち食う?」

ええー!? い、いいんスか!?」
うっせーよ! そんな驚く事か!?」

相変わらずデカイ声の大地に、俺も思わず声を大きくしてしまった。
いちいちリアクションでけーんだよ!

「じゃ、じゃあ… も、ももらっていいいいスか…?」
「何をそんな緊張してんだ。…ほら」

一口大に千切った物を手渡すと、目をキラキラさせてパンを見つめてる。
…何だ、このシュールな絵ヅラは。

「先輩のパンがもらえる日が来るなんて、思ってなかったッス…」
「は?」

…相変わらずバカだ。大バカだコイツは。
俺を特別視しすぎて、アホになってるな。

…でも、俺もいつもと少し違うかもしれない。
夜のテンションなのか、実は俺も大地に会って嬉しいのか?

よく分からないけど、何か構ってやりたくなる。
こう…足元に子犬がしっぽ振って寄ってきたような…そんな感じ。
全然小さくねーけどな。


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