「大丈夫…? 部屋に行こ、抱っこするから つかまって…」
「ん…」

ひょいっと抱きかかえられて、いわゆるお姫様抱っこで部屋に戻る。
そっと布団に寝かせられ、水谷がいろいろ後始末してくれてる間に、ふっと意識が途切れた…ような気がした。

「…あ、起きたv おはよv」

一瞬だけ目を閉じたつもりだったけど、俺も水谷も、すっかり身なりを整えてある。
しかもおはようって事は、また寝ちゃってたのかな…?

「ちょっと眠ってたよv 大丈夫? 気持ち悪い所とかない?」
「…? ん、特には… 大丈夫だよ…」

「そっか、良かったv ナカに出しちゃったから、心配してたんだよ〜」
「…えぇ!?」

「あれ、気付かなかった? でも、ちゃんと かきだしといたからねv」
「ええー!? ちょ、えぇ!?」

衝撃的な事実を聞かされて驚いてる俺とは反対に、水谷はえへへといつもの調子で笑ってる。
な、何が何だって!?

「え、何をそんな驚いてんの?」
「な、何をって! え、付けてなかったの!?」

「うん、そうだけど…気付かないもんなんだねぇ。ていうか、もうゴムないって言ったじゃん」
「う! た、確かに…」

「一緒にイっていい?って聞いて、いいよって言ったじゃん〜! 忘れちゃったの?」
「……」

…そこでようやく、いろんなことに気付かされた。
抱かないようにと帰ろうとしたのはゴムがないからで、それでも俺が帰らないでって言ったから、こうなって…

いつもは「痛いとこない?」って聞くのに「気持ち悪い所ない?」って聞いたのも…


[*prev] [next#]

16/18


目次SRTOP




第4回BLove小説・漫画コンテスト応募作品募集中!
テーマ「推しとの恋」
- ナノ -