「何でそんな好きにさせるの…？ もう、これ以上好きだって思えないぐらい好きなのに…」
「みずたに…？ …ん？」
すり、っと股間に押し付けられた堅い感触。
こ、これは、もしかして…？
「さっき、一緒に寝ててキスされた時から、ずっとこうなんだけど…」
「…へ、へぇ…」
「これ以上一緒にいたら、また抱いちゃうと思って…」
「…だから、帰るなんて言ったの？」
俺の問いかけに、水谷が小さく頷いた。
なんだ、そんな理由だったのか…って、何だか笑えてきちゃったよ。
「…水谷？ その、遠慮しなくていいから…」
「…え？」
「えーと…だから、水谷がシたいと思ったら…」
「…シていいって？」
もごもごしてると、言おうとしてた言葉を先に言われた。
それにポッと頬の熱が上がったと思ったら、水谷に両頬を持たれて目を合わせてくる。
その視線は強くて、頬だけじゃなく体全部が熱くなった気がした。
「栄口、本当にイイの…？ 逃げるなら今の内だよ…？」
「…逃げないよ。逃げるなんて、勿体ないから…」
水谷からもらえる愛情なら、どこまでも欲しいよ。
そう伝えると、ふっと笑ってほっぺにキスされた。
…う、今のヤバイ。
俺のこと散々可愛いって言うけど、自分だってすっごいかっこいいじゃん！
そっちだって心臓に悪いよ！ もう！
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