「…最近さ、そのー…」
「なに?」

「…あんまり、っていうか、全然だと思うんだけど」
「うん」

「……好きとか、言われてないような…」
「え?」

すっげー小さい声だったから、頭が理解するまで少し時間がかかった。
好きって言われてない? 俺が、梅に言ってないってコト?

「そう思ってる時に、梶がアレばっかするから、不満がこう…」
「爆発した、と」

「そうです」
「なるほど… いや、ていうか言ってるし」

「え? いや、言ってない。聞いてない」
「言ってるって。ヤってる時は絶対言ってる」

「はぁ? 嘘つけ、聞いてねーって」
「いや言ってるよ。だって言ったの覚えてるし。3日前だって言った」

お互いに言った言ってないを言い合ってると、梅がううーんと考えだした。
つーか、何だよその'理由'は…柄にもなくドキドキするんですけど。

「分かった。お前があまりに夢中だったから、耳に入って来ないんだろ」
はぁ!? そ、そんな夢中になって」

「なってるね。3日前だってアンアン言って泣いてたし
な! そんな言う程泣いてねーし!」

「いや、それでいいんだって。エロイ梅見るの超好きだから
な! お、お前は…!」

赤くなって反論しようとする梅の口を、自分のそれで塞ぐ。
ついでに少し舌とか入れたり、離した時に耳元で好きだよと囁いてみた。

すると、ますます梅の顔がかあああっと赤くなっていく。
もう1年以上一緒にいるのに、こんな反応されると…胸にこみ上げてくる物があるな。
やっぱどっか可愛いわ、コイツ。


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