*〜閉館時間*


巣山「…よう、ちゃんと勉強してたんだな」

泉 「当たり前だろ。あれ、沖は?」

巣山「村長の所だ。お前らは、何か分かったのか?」

叶 「本当か分かんないけど、魔王は『人間を魔物にして遊ぶのが趣味』らしいぞ」

巣山「何だそりゃ? 悪趣味だな」

田島「魔物にされた人間は、魔王の命令に従わないとすぐ殺されちゃうんだって。魔王は冷酷で身勝手で最低だって書いてた!」

栄口「あと、俺が今読み終わった本には、『魔物にされた人間は、あらゆる記録に残らない』って書いてた。コレどういう意味かなぁ?」

泉 「俺の見た本には、鏡に映らないって書いてたぞ。あとは水面とか…窓ガラスとか?」

栄口「あー、そういう意味か! へー、何で映らないんだろ?」

田島「さーなぁ。もしかしたら、魔王が『この世界にお前はいないんだ』って思わせたいのかも?」

三橋「鏡に 映らないなら、自分を見れないもん、ね!」

泉 「心も体も支配したいわけか。まさに外道だな」

叶 「それじゃ、余計に人間に戻りたくなって、魔王のいう事何でも聞いちゃうのかもしんねーな…」

巣山「哀れな話だな… ま、それが真実だったとしたら、だけど」

栄口「だとしたら、人間に戻してあげたいよね… でも、見分ける方法がどこにも書いてないんだー」

巣山「見分けるって?」

泉 「『普通の魔物』と『元人間の魔物』の見分け方だよ。それが分かれば、『元人間の魔物』に攻撃しなくて済むだろ?」

田島「でも、見分けたとしても、どうやって人間に戻すかだよなー」

栄口「そうだね。それも分かれば、助けてあげられるのに…」

巣山「へー… お前ら、実は優しいのな」

田島「実は、って何だ!」

<本日もご利用、ありがとうございます… 当館は18時で閉館となります…>

巣山「あ、もう時間だな。出るぞ。今日は沖の実家と、俺ん家に分かれて泊まってってくれ」

叶 「お! いいのか!」

巣山「あぁ、もちろん。じゃあ…俺ん家は泉と栄口が来いよ。田島と叶、三橋は沖の家に行ってくれ。沖の家のがデカイし」

泉 「おー、サンキュー!」

巣山「つっても、まだ寝るには早いけどな。家の場所は案内するから、寝るまで自由に村を見てもいいし」

栄口「あ、俺たちまだ観光地行ってないよ!v」

泉 「そうだな、見に行くか!」

田島「俺はちょっと走り込みしたいなー!(・∀・)」

叶 「お、じゃあ俺も!」

三橋「おれ、もう寝る(^◇^*)

巣山「だろうな」(三橋って…)


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