「さ、行こう!」
「どこ行くの?」

「星祭さ。アズサたちが、俺たちの為に用意してくれたんだよ〜!」
「スゴイじゃん! アズサか〜、久しぶりだなぁ。皆は元気?」

「うん、超元気! 毎日怒られてばっかりだよ〜」
「あはは、もー、ちゃんと仕事しなきゃダメでしょ」

「だって〜、ユウトのことばっか考えちゃうんだもん!」
「…もう、しょうがないなー」

ユウトが、照れたみたいに小さく笑う。
この笑顔は、明日は見れない。少し涙が出てきそうになったけど、我慢、我慢。

「まずは星巡りからだよ、乗って乗って!」

白鳥座にお願いして、乗っけてもらうことにしてたんだ。
背中に並んで座ったら、いざ発進!


「よし、いっけぇ〜!」


白鳥座が一際高い声で鳴き、宇宙の海を優雅に飛び回る。
たまにすれ違う星座の皆にも、大きく手を振る。

地球の周りを一周できるのは、今日だけだもんね!
びゅんびゅんと飛んでいき、俺たちはその爽快感に酔いしれた。


もっと速く、もっと高く。



もっともっと、
この瞬間を 胸に焼き付けるように。







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