泣き止んだユウトと、また手を繋いで皆のところに戻る。
皆はそれぞれが用意した出し物に、自分達で夢中になっていて、楽しそうにはしゃいでた。
「…おーい!」
「ん? あれ、カズじゃん」
手を振っていたのは、カズだった。一緒に、ショウジとシンタローもいる。
3人が持っていたのは、たくさんの星飾り。
「わっ、すっげ〜! カズが作ったの!?」
「うん! はい、これフミキの首飾り。それと、ユウトはこっち」
「ほら。これは俺が作ったんだ」
「あ、さっきの丸い星…」
そこには、二つの丸い星が並んだ、指輪。
細々と加工されていて、淡く星花が彫られていた。
「わー……!」
「ついでだから、こっちも作ってみたよv」
シンタローが差し出したのは、髪飾り。
俺と、ユウトの二つ分。お揃いのそれには、お互いの名前が彫られていた。
「キレー…! すごいなー、みんな器用だねぇ!」
「誰かさんとは大違いだねー。みんな、ありがとう!」
「どーいたしまして! なぁ、今みんなで星釣りやってんだ。誰が一番デカイの釣り上げるのかって!」
「お前らもどうだ? もう少しいいだろ?」
「もちろん! 行こう、ユウト!」
「うん!」
幾つも星を釣り、宙に返す。
明日なんて来なければいいと、
願いを乗せながら。
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