* * *
俺が約束を破ると思ったのか、律儀にもミーティングが終わる頃に迎えに着やがった。
こうも浜田の目が本気だと、いくら俺でもたじろいでしまうというか…
「じゃーね〜!」
「ばいばーい」
みんなが口々にさよならの挨拶をして、俺もそれに応えた後…浜田の家へと二人で帰る。
浜田がやけにウキウキしてる横で、俺はだんだんと焦ってきていた。
身の危険を感じるというか…俺も少なからずは浜田を欲していたし、箍が外れてしまったらどうしよう、と。
少しでも理性を保つようにしないといけないな、とは思っていても、肝心のコイツがな…
「ねぇねぇ、泉v」
「何だよ」
「いっぱいちゅーしようねーv」
「はいはい」
「あー、可愛い可愛いv」
「はぁ…?」
適当に流しただけなのに、何言ってんだコイツ。
いよいよヤバくなってんな、頭ん中。
「傘を差す泉も可愛いよ〜v」
「お前の目玉に突き刺してやろうか?」
「可愛い泉が見えなくなっちゃうからダメ〜v」
「理由がおかしいだろ…」
今のコイツに、何を言っても無駄だ。
そう悟った俺は、
浜田の家に着くまでスルーしまくる事に決めた。
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