* * *
苦しいって言ってるのに、全然やめてくれない。
それでも、こんな風に求めてくれるのは、心のどこかで望んでいたような気がする。
クラクラするのは、うまく呼吸が出来ないせいなのか、巣山のフェロモンにやられているせいなのか。
たぶんどっちもなんだろう、目の前の巣山に食べられているような気さえしてしまうんだから。
「…っ、ぁ…」
「沖、こっちも…」
キスされている間、ずっと俺の頭を撫でていた右手が、気付いたら胸の上に置かれていた。
意識が定まらずにボーッとしていると、その手がもぞもぞと服の中に入ってきて…
「ちょっと、撫でるだけ…」
そのまま、直接脇腹を撫でられて、体が勝手に反応する。
くすぐったいから止めてほしいんだけど、その手つきがあまりにも優しいから振り払えない。
深いキスをされたまま、右手はずっと上半身を撫でられてる。
それは、俺の胸の突起をかすめた瞬間まで続いて…
「…ん、あった…」
「…、ちょ、すやまぁ…」
体中が火照ってる中、服の裾をグイッと持ち上げられて、上半身が露わになる。
それに一瞬涼しいと思ったけど、服で隠れなくなった分、自分が何をされているのかが視覚的にハッキリ分かってしまい、余計に恥ずかしい。
「すやま、待ってってば…」
「だから待てないんだって… キスするだけだから…」
そう言って、言葉通りに突起にキスされる。
やっぱりソコもくすぐったいんだけど、場所が場所だからこんなに意識してしまうんだろうか。
ちゅちゅちゅと音を立てられ、さっき舌にやられたように舐められたり吸われたりしてしまう。
くすぐったいのが圧倒的なんだけど…何かじんじんしてきたような…?
「すやまぁ… こんなの、イケナイ事っぽいよ…」
「いいじゃん、イケナイ事しよ…」
そう囁きながら、今度は口にキスされ、当然のように舌を絡められる。
やっとソコが解放されたのかと安心したのも束の間、今度は舌先じゃなくて直接指でイジってきた。
エロイ事しないって言ったのに…!
巣山の中じゃエロくないのかもしれないけど、俺にとったら100%エロイ事だよ!
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