* * *


「沖、…もっとしてもいい?」
「え? もっと、って…」

もっとキスしようって事かと思ったけど…いつもそんな事聞かないよなぁ。
しかも、巣山の視線が、いつもと違うような…?

「もっと、沖と近づきたい。ダメ?」
「…え? 近づくって…」

背中にあった巣山の両腕が、もぞもぞと動き出す。
何をするつもりなんだろうと 動かないでじっとしていると、とすんと後ろのベットに押さえつけられた。
…んんん!?

「す、巣山! ちょっと待っ」
「待たない」

ぺっと拒否されて、更に慌ててしまう。
ま、まさか…まさかとは思うけど、エロイ事じゃないよね!?
巣山の事は大好きだけど、まだ心の準備が…!

「そんな警戒しなくていいって。エロイ事しないから」
「…へ?」

ククッと喉奥で笑われて、かあああっと頬に熱が上ってきた。
うわわわ、何勘違いしてんだよ自分…!
しかも見透かされてるなんて、余計に恥ずかしい…!

「それとも、期待した?」
な! ななな、何を…!」

「しらばっくれんなよ」
「す、巣山が紛らわしいこと言うから…!」

俺何も間違ってないよね!
大体ベッドに押し倒されたら、誰だってこういう事考えるって!

ましてや、『近づきたい』なんて言われた後じゃ…!





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