* * *


巣山に誘われて、ミーティング終わりで巣山の部屋に遊びに来た。

相変わらず綺麗にしてるなぁと感心しながら、ベッド淵を背もたれにして寄りかかる。
本棚に整然と並ぶ小説に手をかけようとした所で、遅れて巣山が入ってきた。

「お待たせー」
「ありがとー」

コトンと置かれた熱い煎茶を、ふぅふぅして冷ましながら飲む。
巣山、最近お茶が好きなんだって。おじいさんみたいって言ったら、笑われちゃったよ。

「ねぇ、コレ面白かった?」
「あー、まぁまぁかな。途中までは良かったんだけど」

後半はダラけてて…なんて言いながらお茶をすする巣山は、ひいき目じゃなくてもカッコイイと思う。
前に浜田さんと入れ替わっちゃった時、巣山がいなくなるんじゃないかと思ったら凄く怖くて…そのせいなのか、巣山が巣山でいてくれるのが、本当に嬉しいんだ。

だから、巣山に構ってもらえるのが嬉しくて、つい巣山の傍に行っちゃって…
少し照れながら「最近くっついてくるな」って言われた時に、自分が積極的になってるって、初めて気が付いたんだよね。

「それより、コッチのが良かったよ」

そう言って、1冊の本を手渡される。
推理小説物だけど、そこまで分厚くないからすぐ読めちゃいそうだ。

ありがとうとお礼を言いながら、またお茶をすする。
熱くておいしいお茶に、俺もハマっちゃいそうだなーなんて思いながら。





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