* * *


よく分からないため息の理由だったけど、それもいつもの事だしな。(ごまかせてない!)
そう思って次の例文を読もうかと思ったんだけど…一人で悶々している沖が 気になってしまう。

しょんぼりしたり、赤くなったり、悩んだり…何を考えてるんだろうか。
他の事考えてるのか? 俺が傍にいるってのに。

「…なぁ、何か気になる事でもあんの?」
「え?」

「さっきから、落ち着かないし…」
「え! あ、いやぁ、その〜…ははは…」

乾いた笑いを浮かべつつ、ポッと赤くなって俯いた。
もしかして、俺の事…意識してる…とか?

「…ちょっと、休憩するわ」
「え? まだ10分もしてないのに…」

「せっかく二人きりだし…勉強以外の事、しようか?」
「へ? …えっ、ななな何を!?

わざとニヤついて話せば、思った以上の反応が返ってきて笑ってしまう。
こんだけ動揺するって事は、沖も同じこと考えてたんだろうな。
どうせだし、もっかいカマかけてみるか…?

「もしかして、キスでもしたいって思ってた?」
「えっ、ええええぇえぇー!? ご、ごめん! いやあのだってあのほらえーっと…!」

…否定ナシって事は、マジでそうだったのか。
言い訳を必死に考えようとする沖が、可愛くて仕方ない。

俺もしたいって思ってたし、沖も思っててくれてるって事は、もうしてもいいって事…だよな?
そう勝手に答えを出して、隣に座っていた沖の腰に左手を回し、グッと引き寄せてみる。
この俺の行動に、また盛大に慌てていて…何なんだよ、いちいち面白い奴だな。


このまま抱き寄せて、一気にいけるか…?




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