●●馬鹿じゃないのか、こいつ●●●


1日に受信するメールは、ゆうに30件を超える。
それは、俺が返信する前に来るってのは当たり前みたいになってて、その量もさることながら、内容もうんざりするものが多い。

こういうのも束縛っていうんだろうか。
何かと俺の生活を気にして、悪い虫がつかないようにって心配してるらしい。

付き合い始めの頃はそんなことなかったのに…あいつがプロに入ってから、その行動は顕著になってきていた。

一緒に暮らしたいという大地の気持ちも分からんでもないけど、あまり近い距離にいるのもどうかと思って、なかなか踏み出せずにいる。

もう5年も一緒にいるけど…もし、飽きられたりとかしたら、さ…。
いや、考えすぎなのかもしれねーけど!

悶々してると、ふいに携帯が鳴った。
誰だろうなんて考えるまでもなく、それは大地専用のメール着信音。

『今夜も遊びに行ってもいいですか? 遅くなっちゃうかもしれないんですけど…』

5年経った今でも敬語で、俺優先で。


馬鹿じゃないのか、コイツ。

そんなに心配しなくたって、
俺はもうとっくに後戻りできないとこまで来てんだよ!


早く来いっつの、ばか大地!




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