●●コラコラ〜ッ!●●●
「あんまりマスコミに暴言吐くなっつの!」
「暴言じゃないスよ、忠告ッス」
しれっと言いながら、榛名はペットの犬…アキの背中を撫でている。
はぁ、この唯我独尊ぶりは、5年前と全然変わらないな。
ファンはありがたいけど、プレゼントとかそういうのは迷惑なんで、って公言しちまったんだ、このバカは。
前にも似たようなこと言って、デカデカと新聞に載ったことがあった。
それも、こいつの活躍にすぐ書き換えられていったけど。
人前に出てるんだから、もうちょっと愛想良くしてもいいのに。
「そんな怒ることないじゃないスか。な〜、アキ〜v」
榛名がアキの背中を撫でると、俺の膝の上にいたハルも、構って欲しそうに走っていった。
まったく、すぐハルたちを味方につけようとするんだ、このアホは。
「…あ! も〜、拗ねちゃったんスか〜?v」
「え? …ちょ、コラコラ〜ッ! 何すんだ!」
俺の呆れを拗ねてると勘違いした榛名が、犬ごと抱きしめてきやがった。
がっしりした両腕に閉じ込められて、かあっと頬が熱くなる。
く、くそぅ。
…しょうがねぇな。
バカにつける薬は
ないってことにして。
俺も、
諦めて甘えることにするかv
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