何だよ、いつもは笑って許してくれるのにさ。
…つーか、俺がいつも甘えてばっかなんだよな。

浜田と対等になりたいって思ってるのは自分なのに、いざ浜田を目の前にすると…甘えてしまう。
本当、言ってることと思ってることがぐちゃぐちゃだな。

思わずうるっと涙がこみ上げてきた時、玄関の方からガチャって音が聞こえた。
浜田が帰ってきたのかも…でも、どういう顔してたらいいんだ?

迷ってる内にドアが開いて、ちらっとだけ視線を移すと…満面の笑みの浜田が立っていて…?

「ただいま〜v」
「…お、かえり、…?」

ネクタイを緩めつつ、目の前にトンって置かれたのは…ほのかに甘い匂いがする、四角い白い箱。

「な、にこれ…?」
「駅前に新しくできたケーキ屋だよ。食べたいって言ってたでしょ?」

すげー並んでてさ〜って笑いながらスウェットに着替えてる。
もしかしなくても、帰りが遅かったのは…ケーキ屋で並んでたせい?

「4個買ってきたから、2個ずつ食べようぜ〜v」
「…何でだよ!?」

「え? だ、だっておいしそうだったから…」
「そうじゃなくて!」

俺達、喧嘩してたんじゃないのかよ?
なのに、こんな何事もなかったみたいにしてさ…俺が謝れる雰囲気じゃなくなってんじゃん!

いや、気をきかしてくれてんのは分かるんだけど…ああもう!



[*prev] [next#]
2/4



[目次に戻る]

【TOPに戻る】






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -