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2020/01/01 霧島
情景描写豊かな美しい一編でした。
季節の変遷とともに、物語の光景がありありと浮かんできて、文字を追っていながらあたかも絵画を眺めているような心地がしました。
作中のリヴァイが身に付けている指輪のくだりも個人的にグッときました(*´∀`)
言外に表れた想いって素敵です。
そして、物語終盤に明らかになる、「ヒロインの記憶には無い、リヴァイだけのヒロインとの邂逅の思い出」。
気付かないところで実は出会っていたんだよっていうの大好物です。
この時幼少のヒロインがリヴァイに贈った花飾りの花は、秋桜だったり…?と空想したり。
序盤の、樹下で読書に耽るヒロインを捜し当て寄り添うリヴァイ。
回想の中で、木の下で孤独に本を読むリヴァイに声をかけるヒロイン。
呼応するような二人の描写・場面も好きです。
また、本筋とは外れますが、下記の部分は個人的に、琴線に触れた、あるいはこういう言い回し・表現好きだなぁと思ったものです。
“もう二度と会えなくなっても、恋仲ではなくなっても、友人としての関係まで失くしたくはなかった”
“一度緩んだ心を再び閉じるように、拓きかけた逃げ道を自ら閉じるように”
“ここは王宮の中だ。どこにでも私はいる”
“この国で彼女が流す最後の涙は、愛おしさから溢れるものだった”
と、感想は尽きないんですが、長くなりましたのでここまで…。
物語全般、丁寧で美事な筆致でした。
自作への感想もとても嬉しかったです(何度も読み返すほどに)ヽ(^◇^*)/
ありがとうございました!
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