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『はい、今日は5月8日、ゴーヤーの日です』
「あい?梓月ゴーヤー嫌いだばぁ?」
『そうだけど!そうだけどさ知念くん!』
「あい?」
『でも、せっかくじゃないですか!こんな比嘉中ピックアップされそうな日なんて1年に一回くらいですよ!?』
「おい、梓月ーそれは言い過ぎやっし」
『何が言い過ぎなのさ、凛ちゃん!』
「凛ちゃん言うな!」
「ぬーがやこぬ騒ぎは」
『慧くん!今日!ゴーヤーの日!』
「ご、ゴーヤーだけは勘弁さぁ!」
「梓月、えーしろーは!?」
『木手くん?さぁ……見てないけど、それがどうしたのゆうじろ』
「いや、この場にいなければ大丈夫だばぁ……ほっとしたさぁ」
『木手くんがいたら何か不都合でもあるの?』
「だって」
「なぁ?裕次郎」
「えーしろーがゴーヤーなんて聞いたら」
「俺が何ですって?」
「うっわあああああ!ゴーヤーだけは勘弁んんん!」
『えっ』
「みんな逃げろやっし!」
『えっえっ』
「梓月あとは頼んだっ」
『みんななんで逃げるの!?』
「本当ですよ、人の顔を見て逃げるなんて失礼にも程がありますよ。そうでしょう?梓月さん」
『あ、はぁ』
「ああ、しかしちょうどよかった梓月さん。さっき部室前の花壇でゴーヤーを収穫して」
『ゴーヤーだけは勘弁!』