最高のカテキョ

「ねぇ、俺がせっかくこうやって教えてあげてるのに一問も解けないっていったいどういうことなんだい?」

『苦労をかける』

「ねぇ、てん、俺を怒らせたらどうなるのか知っているよね?」

『うぎゃあああああっすいませんでしたっ!ね!だから幸村、その最高の笑みをこちらに向けないでください!顔を近づけないでください!』

「期待してるところ悪いけど、別に君とキスするつもりないよ」

『誰が期待してたの』

「てん」

『いつしてたというの』

「今」

『……そんなことより、ここの証明なんだけど』

「……流したね」

『これって、2辺とその間の角がそれぞれ等しい三角形は合同であるってのを証明すればいいのよね?』

「そうだね、錯覚とか利用すればきっと答えが出せるよ」

『おお!やってみる!』

「あ、ちなみにこれ不正解だったら男子テニス部の練習に付き合ってもらうからね」

『ええええええええええええ!!!あの地獄の練習に!?みんな何故かボロボロになって戻ってくる練習に!?嫌だよなんでだよ!』

「何か言った?」

『何も言ってません』

「まぁ、解けて当たり前だからそんなに心配しなくていいよ。なにしろ最高のカテキョが教えているんだから!」

『最悪の間違いじゃないの』



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