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「先輩」

『ありゃ、財前くん珍しいねこんなところで、女子トイレ前なんだけれど』

「昨日何の日か知っとりますか」

『えっとごめん……わかんない』

「……」

『いやいやいやいや、颯爽と何もなかったように去るのやめようか』

「もう先輩なんか知らないっすわ」

『えええええいきなりなんか見限られた!』

「なんなんすか先輩とかまじなんなんすか意味わからんっすわ」

『え、ごめんそれ私のセリフ』

「昨日は何も言うてこないから今日何かあるんかなとか思って期待なんかしてた俺をどないしてくれるん」

『えっええー……』

「昨日俺の誕生日」

『え?』

「だから、昨日は俺の誕生日やったんです」

『うそ……』

「なんでこないなところで嘘なんてつかんとあかんのですか」

『ごめっ……そうとは知らず……』

「もうええっすわ」

『ざ、財前くん!待ってよ!行かないで!』

「……っ」

『今からでも遅くないんだったらなんでもあげるから』

「……なんでも?」

『うん、なんでも』

「ふうん、なんでも」

『?』

「男にそない簡単になんでもなんて言うのやめんといつか襲われますよ」

『お、おそわれっ!?』

「冗談っすわ」

『財前くん』

「おん」

『誕生日おめでとう』

「……おん」




▼やっぱりオチなかった
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