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「てん!てん!」

『何、仁王』

「ほら!よう見てみんしゃい!」

『何を』

「俺の顔!」

『嫌だ』

「ええー」

『嫌な予感しかしない』

「そんな誰も熱心に恋愛小説読んでるてんが俺の顔を見るために顔を上げた瞬間にそのままキッスしてやろうとか思ってないんじゃけど」

『考えだだもれだなおい』

「えー?いいじゃろう?ね、いいじゃろう?ね?ね?」

『うっぜえなおい!ちょっと黙れ!私は今この小説に全身全霊すべてを捧げているんだよ!これを読むためだけに今の私がいると言っても過言じゃねえんだよ!』

「……プピーナ」

『なにその顔』

「よう見てみんしゃい」

『はぁ?』

「だからお前さんの持ってる小説、よう見てみんしゃい」

『って、ああああ!!!なにこれ意味わかんない!仁王雅治ヌードセレクションってなんだこれえええ!!』

「やっと気づいたナリ!」

『くっそ!まじ目が!目が!』

「バルスってまだ言ってない!」

『黙れ』

「……そういやさっき、これを見るのに全身全霊すべてをかけてるって言ってたのう」

『ぎゃああ黙れ!違う!黙れ!』

「これを読むためだけに今の私がいるとも……言ってたのう?」

『うるさいうるさい!!』

「ああ、もう、そんなんなくたっててんにならいつだって生ヌードを」

『いらん』

「即答ひどい!」
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