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もうホント意味わかんない。まさかこの私が、この人に捕まるとは思ってもいなかったし、想像する要素もまったくと言っていいほどなかった。だというのに今の状況はどうだろう。意味わからないという言葉しかでない。いやいやホントに。
「気分はどうだ?」
気分って?馬鹿じゃないの超最悪。ふっと笑って私を見るその視線(ぶっちゃけ目をつぶってるからわからないけど)に不快感しか感じない。
「俺のデータによるとお前が好きそうな確率89%だったんだが」
そんなの私のデータじゃなくって、柳自身のデータでしょ。なんていえば、そうだな、と一言。この顔はそういうと思ったという見透かした顔で余計に腹が立つ。
「そして梓月が俺のことを好きである確率は200%ってところか」
ホント自惚れじゃないの?馬鹿みたい。私が柳を好きだなんて。それも柳のデータじゃないのと言えば、正解だが正解じゃないとか意味ありげに言うし。
「お前にキスでもすればいろいろとデータが取れると思っていたが……」
ああもうホント言わないでよ。なんで私が柳のデータ収集に付き合わなければいけないっていうの。意味わかんない、最悪、最悪すぎてイライラする。
「予想以上のデータだ」
口角をあげた柳に、思わず顔を引きつらせれば、ああそんな顔も愛おしいな、なんて本当か嘘かわからないことを言われて、もう一度口づけられた。どうせ柳のことだ、これで私がおちると思っているんだろう。最悪、そんなところも最低。そしてあっさり見透かされてる私にも失望。