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「ふーん」
『な、何』
「や、女の子の手ってこんなやらかいんやなって」
『そうかな』
「男の手ってごっついやん」
『まぁ』
「試合とかで握手してもなんや全然嬉しないわ」
『それで嬉しがってたら私ちょっと距離を置きたい』
「んーやらかいなぁ」
『で、いつまで握ってるつもりなの白石』
「んー?」
『んー?じゃないわ、私もう帰りたいんだけど』
「んー」
『だから、離せってば!帰れない!』
「帰さない言うたら?」
『へっ』
「その間抜け面うけるで」
『な、だって白石が変なこと言うから!』
「何も変なことなんか言うとらんやろ」
『……』
「帰さへん」
『あの……えっと』
「俺を好きやと言わん限り帰さへん」
『えええ』
「まぁ、梓月には拒否権なんてないけどな」
『そんな!私の人権!』
「黙って俺のもんになっとけばええねん」
『ちょ、白石!どこ行くの!?』
「骨の髄まで愛してやるから覚悟しとくんやな」
(ぎゃああ殺られる!)
(女の子がそんな物騒なこと言っちゃいかんで!