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「なんじゃ眠いんか。俺がおるのに」


はいはいごめんねー。なんて言いつつ若干まだ夢の中にいる。ほわほわとあったかいこたつの中にいれば自然と来る眠気。今日は授業にバイトに連ちゃんでよりいっそう疲れてて、眠くて眠くてしょうがない。時間は23時55分。あと5分かぁ。5分って結構長い。ちょっとだけちょっとだけ。うつ伏せになれば、私の頭の上におかれた大きな手。ああ、雅治の手あったかいなぁ。


『やっぱ好きだなぁ……』
「なにそれ急に」


ちょっと声が半音あがってる。嬉しかったのかな。心なしか手もさっきより熱い。こんなところも大好き。かわいい。


「そっち一緒入ってええ?」


うんともすんとも返事をしないままに、雅治は勝手に私の隣に来て、一緒にこたつに入る。今日もお仕事お疲れ様、なんて言えば、お互いに、なんて言って雅治は笑った。私よりも6歳も年上な雅治は学生の私より頑張ってるのに、ごめんね。でももう待てないや。


『雅治、お誕生日おめでとう。結婚しましょう。おやすみなさい』
「なっ……なんじゃそれ……」


私の意識はもう完璧に夢の中に向かっていく。幸せだなぁ。あなたといれて幸せ。あなたと生きることができて幸せ。生まれてきてくれてありがとう、雅治。答えはまた明日。素敵な返事を聞かせてね。
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