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『あ、一氏先輩』
「お前こないなところで何しとんねん」
『は?先輩待ってたんですけど?』
「なんでそこでちょっと上から目線なんやお前ふざけんな死なすど」
『一息でそんな辛辣な言葉を……』
「お前がいかんのじゃぼけ」
『だって寒かったんですもん』
「だったらさっさと帰ったらどうや」
『……嫌ですし』
「阿呆」
『ぶっ』
「あっはっは!阿呆面!」
『せんふぁいふぁほっへふぁおふぁへふふぁら!』
「あ?なんて?」
『せ、先輩が!両手でほっぺたおさえるから!』
「ちゅーか、つめたっ!お前つめたいんやけど!」
『話聞けよ!じゃなくって、聞いてください!』
「お前いつからここいたんか?」
『え?あ、んー……1時間くらい前?』
「ばっ、ばっかお前!何しとんねんほんまに阿呆か!阿呆やな!もう救いようのない阿呆や!」
『え、ええー?なんでそこまで阿呆阿呆言われなきゃいけないんですか……』
「お前が阿呆やからや!ったく、風邪ひいたらどないすんねんほんまに……」
『一氏先輩あれれー?心配してくれてるんですかー?』
「うっさいわ死なすど」
『……一氏先輩のがつめたいし』
「あ?なんか言うたか?」
『別に何も!』
「ま、まぁでも」
『?』
「おおおお前がおらんとこき使うやつおらんくなって不便やしな!かっ風邪ひかんうちにさっさと帰んで!」
『……照れ隠し?』
「なっ、なんか言うたか!?」
『いいえー何もー?』
「ほら、さっさと歩かんかい!くそ!にやにやすんなや!」