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今日は何の日でございましょうか。
そうです。みなさんご存知のとおり一氏ユウジのお誕生日でございますけれども。どうでしょうか、このありさま。いやいや、元はと言えば冗談で、私がプレゼントはーと、なんてぬかしたのが原因なもんで、私が文句を言えないのは重々承知しております。でも、それでも、まさかこんな事態になるとは全く予想もしていなかったわけで。
『一氏!?一氏ってば!?』
「うるさいわどあほ」
『ちょ、ちょっとちょっとちょっと』
「いつぞやの双子ネタなんぞ古いで」
『いや、したつもりもねーよ!っていうか!なにこれ!なんなのこれ!』
「お前が悪いんじゃぼけ」
とまぁ、そんな感じで言うこと成すこと全て受け流しくさるんですよね、この人。
あーあ、言うんじゃなかった。あながち冗談でもなかったんだけど、でもここまで本気にしてくるとは。予想外。まじ一氏にしてやられたわ。
「なんや急に。おとなしなって気持ち悪い」
『気持ち悪いとは!』
「本心や」
『ひっど!あくまで押し倒してる女の子に向かってそんなこという!?これ、あれだよ!?犯罪にでもしてやるよ!?発言力あるよ!?一氏くんにレイプされましたーって』
「ほんまにしたるで」
『すんませんでした』
ひい!目が怖い!しかも至近距離だしやめて!
人をバカにしくさった罰や、なんて言って一氏はお腹に座りながら身体を起こす。うげえ。胃の中のものが出そうになるのをこらえつつ、一氏を睨みあげると、ばっちりと目があって、一氏の口角があがった。うっわ、超悪い笑顔!
「楽しませてくれるんやろ?なぁ、梓月」
ネクタイをほどきながらそう言った一氏にちょっとだけいい意味でゾクッとしたのは内緒。