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「……先輩」
『何』
「先輩ってなんでそんなに髪の毛さらっさらなんすか」
『はぁ!?いきなり何なの、切原……っていうかしれっと触るな!』
「えー?別にいいじゃないっすか。思ったことを言って、やりたいことをしてるまでっす」
『なんと欲望に忠実な……私の髪なんて普通にそこらへんの女の子たちと一緒よ』
「うーん……?」
『特別綺麗ってわけじゃないし、寧ろそこまで手入れしてない方だし。多分柳くんの方が私より綺麗』
「でもいい匂いする」
『ぎゃっ!』
「変な声」
『だ、だって切原がっ!』
「赤也」
『はぁ?』
「赤也って呼ばないとちゅーしちゃいますよ」
『ちゅ、ちゅう!?』
「先輩顔真っ赤」
『あ、赤也がっ……いけないんだから!』
「かーわいー」
『るっさい!』
「それに俺わかっちゃいました」
『何が』
「先輩の髪の毛が綺麗な理由」
『理由?』
「先輩俺のこと好きでしょ?俺に恋しちゃってるからきっと綺麗なんすよ」
『……何それ』
「否定はしないんすね」
『……』
「それにあともう一つ」
『もう一つ?』
「俺も先輩のこと好きだから……なーんて、先輩惚れ直した?」
『ば……ばっかじゃないの!』