癒しの時間


『ああー終わったねえー』

「ああー終わったやしー」


開けっ放しの窓、ひんやりとした畳、涼やかな風が鳴らす風鈴。
だらんと寝そべっているととても気持ちがいい。
今日は慧くんのおうちにお邪魔している。
大の字に寝そべっているのだからかなり邪魔だ。なのに、何も言わない慧くんママは菩薩か何かか。
それどころかお昼ご飯までしっかりとごちそうしてくれたのだ。
慧くんパパのまかないめちゃくちゃおいしすぎた。慧くんパパ神か。


『余は満足じゃ……』


じゅんにじゅんに。
頷く慧くんは今にも寝てしまいそうだ。
誰が食べてすぐ寝ると牛になるぞと言ったんだろう。もうそうなってる私たちには無意味じゃん。そう言えば、くぬひゃーだーれが牛だ、なんて慧くんに頭はたかれた。痛い。
それにしても疲れたなあ。昨日までの喧騒が嘘みたいだ。
地獄の七日間は昨日できっちりと終わったわけだけど、いろいろな意味で疲れた。楽しかったけど。
ちりんちりん。
落ち着くなあ。
寝返りをうって、慧くんを見上げると、慧くんは既に寝ていた。そういや風鈴の音以外にも慧くんのいびき聞こえてたわ。でも、なんか、それすら安心できる要素になっているというか。
慧くんやっぱり癒しだよー!
ぎゅっと抱き着けば、あちさぬーと引き剥がされた。ひどい。
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