▼!サブマス南海



『クスクスクスクス─』


私が意識を窓の光景に唖然としていると、背後の席─隅に座って居られた方がいました。
よくよく車内を見ればどうやらバトル車両ですらない模様。
知らない街中。知らない車内。知らない人物。それらは私を倒す効果抜群の技でございました。

最後に見たのは驚いた表情をした先程の方が私に駆け寄ってくるお姿でした───。



* * *



目を開ければ見知らぬ天井。
倒れてポケモンセンターに運ばれたわけではないようで、カーテンは可愛らしい清潔そうな春色。私が横になっているベッドは赤とグレーで統一され、少し開いているこの部屋の出入口から聞こえてくるのはコトコトという料理をする刃物の音にパシペシと何かを叩く音、そしてモシッモシッ!という聞きなれた鳴き声。今は懐かしいヒトモシの声でございますね。



『ああもうっ!イロリ!!葱と牛蒡でチャンバラしないでって言ってるじゃない!』

「 モッ、モモシ、モシシッ…! 」

『"おっ、おぬし、やるなっ…!"じゃないでしょ、もー!』



モモシシッ!とヒトモシ─イロリという名前だと推測します─が鳴いたと同時に扉を押してその声の主たちと向かい合いました。
どう声をかければよいかと迷っていると、察して下さったのか女性から声をかけて下さいました。



『おはようございます、私は名前って言います』

「わ、たくし…は、サブウェイマスターを、しております」





「ノボリと、申します」









車掌は女性でしたか
はっ!も、もしや私、見知らぬ女性のベッドに…?!///

20120427

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