▼!2日目(2)

「おねえさーん!今日もぼく達とバトルしよー!」
「勝負でございましっ!」



私がポケモンセンターのシフトを抜ける午後5時になると現れる双子がいます。

それはそれは可愛い双子です。

ちょっとセンター付近のベンチでBWをやっていたら、いつのまにか仲良くなってました。



「今日はわたくしが先でございましっ!」

「今日もぼくが先にバトルするのー!」

「名前さま!私とぐてい、」
「どっちと先にしたい?!」
「ましっ?!」



うん、とりあえず"ましっ"を語尾にするの止めようか。サブマス思い出すから。

と、心の中で注意してみるが可愛いので言えない。言いたくない。


『はいはい、昨日は退くんと先にバトルしたから、今日は進くんとしたいかな。交代ばんこね』

「…………ちぇー」

「ではさっそく勝負してくださいましっ名前さま!」



よいであろー。と言ってみたが元ネタを知らないであろう2人は"ははー"とひれ伏す物真似をする。
ちょっと止めてwwセンターに来た親子さんに不審な目で見られてるからwww

勝ち抜き3体の50レベバトル。



「いけっバニプッチ!」

『ゴー、ランプラー!』



これ、リアルにバトルだったらランラアアアア!!とかバニイイイ!!って鳴いてるんだよなー。とか思いつつランプラーに"かえんほうしゃ"を指示する。
だが私のランプラーより素早い進くんのバニプッチが"こおりのつぶて"を繰り出す。
堪えろ、堪えるんだランプラー!お前は特攻特防が高いんだから!と念じて辛うじて残ったHPにへっ、耐えてみせたぜ!とニヤリなランプラーが得意気な顔でバニプッチに"かえんほうしゃ"を放ちバニプッチのHPを削る。
少し残ったHPにちぇーと舌打ちしてみるもバニプッチがやけどをおい、虚しくも戦線離脱。



「ああ!わたくしのバニプッチが!!」

「進よわーい」

『ちょっと私のランプラーの方が強かったねー、ドンマイ』



あ、私の名誉と評判に関わるので言っておきますが。決して私、名前は最強パーティではございません。
いつも3軍を酷使しております。
最強パーティで行くほどお姉さん腐ってません。
最強パーティはサブマスのためだけにいるのですから。

このサブマス紛いな双子、実はまだ買ったばかりでクリアしてないんですよ。
なのにバトル狂。されどバトル狂。毎日こつこつレベル上げて来てはストーリーをスローペースで行き、私にバトルを挑むんです。



「あ、今度は進のゴチミルが勝った」



それも計算の内だったりするのだ退くんや。ほら見てみなさい君の兄上を。パアって!!パァアアッって凄い嬉しそうでしょ?!

なんか胸元からモシィィィッ…!って泣き声が聞こえたのは幻聴です。はいそこ、キョロキョロしない!!



「ねえ進。今ヒトモシの声がしなかった?アニメみたいな」

「気のせいでございましょう?げんじつにいるはずないでございまし退」



これがいるんだなぁここに。そう、胸元に。ペシンとリップケースを叩きニコニコしながら『ヒトモシの声が聞こえるほど退くんはヒトモシが好きなんだね』と誤魔化しておく。

次はこの子、ペンドラー。相性なんて何のその。ゴチミルを軽く倒してくれた。
そして進くん最後のポケモンはブルンゲルさん。

ペンドラーに頑張っていただきました。



「はい進の負けー!次はぼくー!」

「くやしいでございましっ…!」



ばーかばーかと進くんを馬鹿にする退くんにその後バトルして、人のこと言えないじゃない。と呟いて泣き出した双子にジュースを奢る破目になるなんて思いもしなかった。





サブマス紛いな双子達
うわああああああん!!ぼぐのランブラ゛あ゛あ゛あああ!!!!!まじい゛い゛いいい!!!!


20120501

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