▼!う

「早く起きなさいユキナ!!遅刻するわよ」



いつものように朝起きて―



「いーか?よく聞けよお前らァ、"About half of〜"これは"〜の約半数は…"と言う意味で――…」



いつものように学校で授業を受け―



「ねぇ、今日はどこでお昼食べる?」



いつものように友達と会話し、過ごし―



「おかえりユキナねぇ!」

「今日はグラタンよ」



いつものように帰宅し、一日を終える。

こんな平和でつまらない生活には正直飽きてきた。



「今日は早く寝なさいね、明日はお墓参りに行くんだから」

『はいはい』



そんなの知らない、今日も夜更かしをする。
自室に入ってベッドに倒れるとぽふっと小さく布団が悲鳴をあげる

ごそごそとベッドのそばにある机からDSiを取りだし、ゲームソフトをセット。

もちろんソフトはパールだ



『よし、あとちょっと…!!』



今日はパソ子で調べた色違いのポケモンをゲットする方法をためしていた。

手始めに色が薄いイーブイ(卵)⇒青いゴクリン⇒オレンジのラティアス⇒黒いレックウザ、そして――――――……

そこで僕の意識はブラックアウト
最後に見たのは青い光だった…







『あ…れ…………?ここ……どこ…』



目を覚まし、辺りを見回れば何もなく。
ただ真っ白い空間にいるようだった。



「 あ、起きた? 」

『…は………?』



いきなり頭上から声が聞こえ、上を見れば青いミュウがそこにいた。



『え、ちょっ、おまっ…!!?』

「 クスクス、ようこそユキナ!そして僕のマスター(ニコッ 」

『何がどーなってんの…?』

「 えーっと…寝る前に何してたか覚えてる? 」

『寝る前は確か……色違いのポケモンゲットしてて…………………………………………………………、あ』

「 思い出した?

『……うん、君は…多分だけど、僕が最後に捕まえた色違いのミュウ?』

「 うん、正解っ! 」



ニッコリ笑って僕の前をくるりと輪をかくように回る



「 やっぱ僕が選んだマスターだ!!ねぇ、マスターは今の生活に満足してる? 」

『いや、退屈だよ…。毎日同じことの繰り返し』

「 じゃあ僕らと旅をしようよ!! 」

『旅って……、トリップ?!』

「 そうとも言うかな 」

『OKぃ!やってやろうではないか』

「 ふふ、話が早くて助かるよ♪じゃあじゃあ何処から行く? 」

『そりゃもちろんマサラタウン!オーキドさんに会わなくちゃ♪』

「 わかった!行っくよぉー 」



がしっとミュウが僕の肩を掴みテレポートをしたらしい、ぐんっと引っ張られる感覚がした。





五月蝿かった声
あの声を聞くだけで、何かあっても安心することが出来たんだ。

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