▼!か


ピピッとボタンを押す音がホールに響き、声が聞こえた



「はい、サトシの母ですが」

「あ、ママー?」

「まぁー!!もしもし?サトシなの?!」

「今どこにいるの?」

「トキワシティのポケモンセンター」

「もうトキワシティまで行ったのかい?!パパの時はトキワシティまで行くのにまる四日も掛かったのよ?それをたった一日で…。親の心子知らず」

「親知らずはもうないよ」



おおぅ、サトシママのマシンガントーク!!やっぱここってアニポケの世界なんだなぁ………、でもレッドもいるんだっけ…

耳に入る2人の声を聞きながら、ポケットをまさぐり見つけたポケッチを腕につける。

ま、たとえここがアニポケであろうがなかろうがみんなに会えるからいいけどね。………ん?あれ、なんか忘れてる気が……



「オーケー♪じゃあ、おやすみ〜」

「うん、おやすみ」



ガチャリ、いつの間にか会話はすんでおり、ちょうど寝る前の挨拶を交わして電話を切ったところだった。

サトシは暫くその場でじっとしてから立ち上がった。



「…あ!」

『どうかした?』

「…これって…何か知ってますか?」



サトシが指差したのは飾ってある伝説ポケモンの絵、その4つのうちの1つ



『それは伝説のポケモンと言われている、“フリーザー”だよ』

「“フリーザー”…?」

『そう、左上のは“ファイヤー”火を司るポケモン。その下は“サンダー”雷を司るポケモン。“サンダー”の右にあるのは“ウインディー”これは、中国の言い伝えにある伝説のポケモンで、ものすごいスピードで走ると言われている。そしてその“フリーザー”は氷を司どるポケモン』

「へぇ…。ならあの時見たポケモンと違うのかな……」

『あの時?』

「うん、雨があがって虹が出てたでしょ?その時に見たんだ」



あ、ホウオウのことか

聞いて自己完結しているとRing Ring−とセンターのパソコンに電話がかかってきた

それをピっとボタンを押して出る



「もしもし?もしもーし?」

「こっちじゃこっち!」



サトシがパソコンに応答すると聞いたことのある声は先程の絵から聞こえてきた。

振り返ると“ウインディ”の絵が下に消えオーキド博士の後ろ姿と研究所が映った。



「サトシ君わしじゃ、オーキドじゃ」

「それ、ラーメンですか?オーキド博士?」

「えぇ?…しまった!カメラが!」



ここでやっと気づいたのかこちら…というか後ろを向き確認する博士。
カチャカチャパソコンのボタンを押して今度はちゃんと博士の顔が映る。



「あぁ、いや、ああ、今な君のお母さんから電話があってな。トキワシティまで行ったらしいが本当か?」

『博士―?自分で電話かけたところはどこですかー?』

「おぉそうじゃったな!トキワシティにかけとるんじゃった。うんうんとりあえずよくやった。これはポケモンマスターとしては小さな一歩だが、君にとっては大きな一歩じゃ。…おや?ユキナ君じゃないか!」

『うん、そーだよ?』



そこまで言ってようやく気づいたのか博士よ



「そうかそうか、サトシにあったならばアレは渡してくれたんだな」

『あぁ、それは一応ね』

「いやいやありがとう、助かったよ」

『どーいたしまして』

「あの…ちょっといい?」

『「何/なんじゃ?」』



僕らの会話を聞いていたサトシが手をあげて声を出した。



「二人は知り合いなの?」

「いんや?」

『まったく?』

「は?」

『僕はここに向かう途中で博士と少し話しただけ』

「うむ。だが、顔見知り程度にはなるかの?」

「そ、そう」

『それだけ?』

「あ、じゃあもう1つ。ユキナさんって何者?」

「なんじゃ、言っておらんのか?」

『あー…、ちょっとバタバタしてたからねι』

「そのバタバタが気になるが……、まぁよかろう。彼女はシンオウ地方の新チャンピオンユキナ君じゃ」

『改めてよろしくね(ニコッ)』



なぜか博士が説明してくれたので僕はサトシに向きなおり手を差し出す。



「こ、こちらこそよろしく!///(ニッ/笑うとかわいいな…///)あ…チャンピオンって本当なの?」

『もちろんさ。なんなら後で公式バッチとか見る?』

「いいの?!」



そう言うと嬉しそうに聞いてきた



『あぁ、減るもんでもないし』

「やった!」

「お、そうじゃ!」



それまでうんうん微笑んで見てた博士が急に声をあげた。



「どうかしたんですか?」

「うむ、忘れていたことがあってな」

「はぁ」

「サァートシ君!モンスターボールで何匹捕まえたかな?」

「ぎくっ!(汗)まだ一匹も…ι」

「期待した、わしが馬鹿じゃった……」



どよーんとした暗い空気が博士を包む。



「あ、でも!アレに似たのは見ました。虹の向こうに飛んでいったんです」



博士の頭上にある絵を指差す。
ソレを博士が見て。



「これは誰もあったことない伝説のポケモン!君が逢うには100年も1000年も早いわい!」

「ムッ)でも似てたよ!」

「なぁーにが似てたじゃ。あぁ、煮えすぎ!ラーメンが!」



慌ただしく椅子から立ち上がり画面から博士が消えて、火を消したのかすぐに戻ってきた。



「またの連絡を待っとるよ。それまでユキナ君、サトシを頼んだよ、ならね。――…ならない電話にゃ出られない〜♪」

「あぁっ!」

『………』



一方的に切られてしまった…、それに頼んだって何?!ニビまで一緒に旅しろってか!??
カスミには会いたいけど、あんまりアニメ沿い過ぎるとめんどくさいのと絡まなきゃいけないからほどほどにしたい。




回避不能
シンオウ行きたいのにー…

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