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■流されまして・上

※R15

「お姉さんとは久しぶりだよね」
「うん、お姉さんのために勉強したんだ、楽しみだよね、兄弟」
――いやあ、私はあんまり楽しみでは……。
しかし客室に入ると、双子はさっさと扉に向かい、ガチャッと鍵をかける。
そして斧をつっかい棒のように扉に引っかけ、完全なる防犯体制です。
……私の逃亡を防ぐ目的かも知らんが。
――わっ!
そして、ディーが私をふわりと抱えました。お姫様抱っこです!
「大人っていいよね。お姉さんが小さくて、こんなことも簡単にできる」
ディー、得意そうです。
まあ、子供のときはさすがにお姫様抱っこは無理ですもんね。はは……。
「兄弟、こっちこっち」
わずかな浮遊感の後、ベッドでダムに引き渡され、丁寧にベッドに寝かせられます。
しかし、カイさん、高まる乙女的期待より、保身で頭がいっぱい。
――時間稼ぎ(?)は良いですが、どう二人を懐柔したものか。
病んだ路線はごめんですよ。×を斬られるなんて、とんでもないです!
それよりカイさん、あなたたちと砂浜で鬼ごっこしたいなぁ☆
――とか何とか、言葉に出来れば苦労しないんですが……。
あー、もう。いくら腹式呼吸しても、言葉のこの字も出ません!!
「お姉さん、頭を抱えて苦悩していて、可愛いね」
ディー!かがんで頭を撫で撫でしない!私は『お姉さん』なんですよ!
「あ。お姉さん、怒ってる。ちょっとアレなお姉さんもいいよね」
アレって何すか。嬉しそうに髪をくすぐるんじゃないです、ダム!
しかしディーとダムはジャケットを脱ぎ、赤と青のネクタイも外して床に放ります。
あーあー。だらしのない。しかも色違いのネクタイを放棄されちゃ、見分けがつき
にくくなっちゃうじゃあないですか。ぶつぶつ。
「もう、スーツとかネクタイとか、息苦しくて嫌だよ」
襟元のボタンを外しながらディーが言う。ダムは私を見下ろし、
「ほら、お姉さんも脱いで脱いで」
――えー……。
うーむ。いざ言われるとちょっと尻込みしてしまう。
だいたい昼間だし、さっき、二人がザクザク人を××するのを見ちゃったしっ。
しかも会合の開始×時間帯前で、ここはクローバーの塔。人様の領土!
加えて大人バージョンの二人とは『初めて』!!
――い、嫌じゃないんですが、もう少し、ちょっと心の準備を……。
「それとも……」
シャツのボタンを数個外したディーが、ずいっと私の身体の両脇に手をつく。
やわらかなベッドがわずかに沈み、スプリングがギシッとなりました。
――あ、あの、ちょっと待って……。
冷や汗をかきながら周囲を見ると、ダムが手を伸ばし、私の足に手をかけていた。
子供とは思えない、意味ありげな手つきで私の腿を上に撫で上げ、
「僕らに脱がされたい?」
――いえ、その、あの……。
私が冷や汗を流すのと対照的に、二人の『大人』の笑みは深くなるのでした。


――ん……や……。
ベッドに座ったまま、私は羞恥で首を左右に振るのです。
やはりどう考えても非常識な状況です。よく考えると何とか会合の会場まで逃げて、
ブラッドさんとグレイさんに仲介していただき、大人の力で仲直りすべきでした。
「ダメだよ、お姉さん。逃がさない。ちゃんと僕を見て」
けど片膝立ちのディーに手首をつかまれ……力が強くてちょっと痛い……で、キス。
――ん……。
唇を強く吸われ、舌を出すよう促され、渋々舌を出すと、すぐに舌でねぶられます。
少しくすぐったい。もちろん彼の手が遊んでいるということはなく、片手で器用に
ボタンを外しています。そしてシャツをそっとはだけ、その下に見える肌着の上から
胸を……ん……丹念に弄くってきます。指先が……敏感な箇所を……や……。
――んん……っ!
下半身にうずくようなくすぐったさを感じ、背中が跳ねる。
ダムは足下の方に寝そべり、私の後ろや腿を撫でていたのですが、ついに服の上
から……えー、その、こ、股間に手を伸ばし……その……。
「あれ?もしかして、お姉さん。ちょっと湿ってる?」
――言わないで下さいよ!!
ディーに拘束され、そちらは見られませんが、ニヤーっと意地悪く笑うのが見える
ようです。ダムは調子に乗って、やや乱暴に、擦ってきます。
技術も何もあったもんじゃないけど、気がつくと、もっと撫でてほしくて足を開いて
しまったりして……子供のときの、勢いのままの愛撫に慣れちゃってましたから。
そして『谷間』を指ですうっと撫でられ、カッと頬が熱くなる。
――ん……痛……っ。
唇を軽く噛まれ、上半身に意識が戻る。ディーです。
ダムの愛撫に反応してたのが、ちょっと面白くなかったみたいです。
――……んー……ぁ……っ。
胸の肌着をずらされ、人前にさらすべきではない箇所に、外気が当たる。
――ディー、ダメ!!
反射的にディーの手を押さえようとするけど、ディーは顔を離し、
「お姉さん、お姉さんも僕に触ってよ」
逆に空いてる方の手をつかまれ、強引に彼の下半身に導かれる。
――わ……。
無理矢理握らされたそれは、当たり前だけど子供の××とは比べものにならない。
戸惑いつつ手を動かすと、
「ん……いいよ、お姉さん……」
ディーの声が少し熱くなる。
「あ、ずるいよ、兄弟!僕もお姉さんに触ってほしい!」
私の下半身をいたぶっていたダムが不満そうな声を上げる。
「へへ、順番だよ、兄弟」
ここらへんのやりとりは変わらず子供です。
――……順番……。
そして私はふと、半裸にされた、筋肉の無い自分の身体を見る。

――えーと……私の身体、持つんでしょうかね?

冷や汗が流れるばかりでした。

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