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■森での出来事・下

※R18

「ん……」
騎士は機嫌良さそうにこちらの頭を撫でてくる。
前回のように無理を強いるでもなくユリウスの奉仕を受けていた。
「はは。ユリウスの方から積極的にしてくれるってのも悪くないよな」
そしてどうでもいいことを話す。あの薬、どこぞのファミリーのボスに買い占められ
もう品切れだの、もっと買っておけば良かっただの……その間もユリウスは何とか
騎士を反応させようと舌を使って頭を動かしていた。
「ん……いいぜ、ユリウス……気持ち良い……」
その甲斐あってか、次第に騎士の××は硬くなり、先走りの×をこぼし始める。
それを啜りながら先端を舌先に擦りつけ、さらに反応させようとする。
騎士は上機嫌でユリウスの髪を指先に絡めながら、
「はは。必死だな。ユリウスも……あの人も」
「――?」
顔を上げようとした。だが騎士に頭を押さえられる。
「ユリウス、続けてくれよ。大丈夫、刺客じゃないし、どうせ撃ってこないさ」
――トカゲか……?
確かに視線を感じる。何かを含んだ、冷たい、蔑むようなまなざしを。
考えてみれば、あれから相当時間が経っている。
グレイが自分を探しに来てもおかしくはない。
急に抵抗を感じ、ユリウスは何とか離れようとするが、騎士は手をどけない。
軽い力なのに全く動けない。逆に騎士の××は十分なほど硬くなっている。
「ここは定番のことを言った方がいいかな?……あいつに見せつけてやろうぜ」
ふいに手がどいた。
「……っ!」
慌てて頭を上げると、口の端から透明な汁が糸を引いた。
口をぬぐい、衣服を整えようとするが身体が裏切る。
薬の効果は持続していて、今すぐにでも騎士とつながりたい欲望が暴れていた。
「ユリウス、ほら、やってくれよ」
「だが……」
躊躇するが自分の身体は裏切り、慌ただしくズボンを下ろす。一目で分かる染みが
広範囲に亘って広がる下衣は、糸を引いて淫猥に光り、定位置を離れた。
「騎士……」
あとは一気に引きずり下ろし、己の羞恥心ともども草むらに放り投げた。そして
何とか着ているスーツのポケットから仕事用の潤滑剤を取り出し、指先にのばして
後ろに手をやる。
「う……」
他人では無く自分で後ろに入れるのだから、苦痛が軽減されているはずだが、だから
といってゼロになるものでもない。欲望を餌に何とか自分をなだめ、慣らしていく。
「はあ……はあ……」
「ははは。今回は楽でいいな。ほら、ユリウス。早くしないと帰られちゃうぜ?」
騎士が意地悪い視線を木立に送る。
気配が全くせず、夕暮れの森の中ということもあって視界が利かない。
ユリウスは荒い息のまま、座っていた騎士を寝させ、上から肩に片手をかける。
そして逆の手で自分の後ろに騎士のモノをあてがい、ゆっくりと腰を下ろした。
「……うっ……!」
いつもと違う痛みに腰が止まるが、自分の体重も利用し、何とか自分の内におさめる。
荒くあえぎながらゆっくりと腰を動かし出すと、
「ユリウス、よく頑張ったな。それじゃ、観客もいることだし俺も頑張らないとな」
「!!」
突然騎士が下からユリウスの腰に手をのばし、動き出した。

「あ……あ……」
猛烈に揺さぶられ、快感と苦痛がないまぜになった叫び声が出る。
何度も何度も激しく突き上げられ、限界だった身体はそれでアッサリと放ち、
騎士の制服を汚す。
だが騎士は全く止める気配はない。薬の効果もあってユリウスも再び反応し出す。
快感だけをより深く貪ろうと自分も腰を動かし、声をあげて求めた。
その間も感じる視線。憎悪と軽蔑、憎しみの入り交じった冷たい視線。
その視線にさえ興奮する。再度立ち上がったものが先走りをこぼし、騎士の制服に、
染みを広げていく。
「ユリウス……」
騎士は乱暴にユリウスのスーツの上着をつかむ。
ユリウスもすぐに察し、つながった状態のまま、どうにか脱ぎ捨てた。
隠すものがなくなった身体で、情事を見られながらユリウスはさらに声を上げた。
「ああ……あ……!」
「ユリウス……」
騎士が起き上がり、今度はユリウスを地面に横たえる。
そして動きやすくなった体位で、前以上に激しくユリウスを突き上げ、攻め立てた。
脱ぎ捨てたスーツの端を握り、熱い身体で声を上げる。
気持ちよさで頭がおかしくなりそうだ。いや、なっているのだろう。
「……っ……!!」
最奥まで抉られ、つながった部分から、濡れた音がやけに大きく森に響く。
もう騎士以外のことは何も考えられなかった。
「騎士……ああ……」
「ユリウス……もう……」
騎士は一度腰を引き、今までにない強さで一気に押し入った。
「――っ!!」
瞬間にユリウスは声を上げて背をそらし、震えながら放った。
同時に内側に吐き出される感触。

「はあ……はあ……」
汗ばんだ騎士がゆっくりと引き抜くと、大量の白濁したものがこぼれ、草むらに
吸収されていく。
「……ん……」
叫び疲れた喉でろくに声も出ないが、ユリウスは疲労した身体のまま手をのばした。
「……ユリウス、好きだぜ」
騎士はちゃんと聞いていたようで、ユリウスに顔を近づけ、唇を重ねた。
そのまま二人は互いを強く抱きしめる。
「ユリウス、俺にまた、仕事をくれるよな?」
騎士がゆっくりと聞いた。冷静さが少し戻った頭でユリウスも答える。
「いいや」
「そっかそっか。一度決めたら譲らないもんな、ユリウスは。
で、まだ、俺よりトカゲさんの方が好きなのか?」
「…………ああ」
静かに答える。
――嬉しいか?トカゲ。
木立の気配を探るが、立ち去ったらしく、何も感じない。
「はあ……斬りたいけど、斬れないぜ。こんなに一途にユリウスが好きなのになあ」
ぼやきながら、騎士はユリウスの後ろに自分のモノを再びあてがう。
ほだそうとして拒まれ、明らかに苛立っているようだった。
「おまえだって……」
そのとき一気に挿入され、苦痛と快感に言葉が切れた。

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