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■再会と欲望と・上

※R18

「分かった。ならせめて、誰も入れないようルールを設定するから……」
すると騎士はチラッと扉を見、すぐ視線を戻して笑った。
「面倒くさいからやだよ。すぐやろうぜ。どうせ誰も来ないって」
「おいっ……」
こちらの肩を押さえつけ、騎士は再度唇を重ねる。
――本当に、どうしようもない……。
ユリウスは舌を絡めながら襟元に手をやり、タイを外す。
すぐに首筋に騎士の手が中に入り込み、鎖骨の上を這い回った。
「ん……」
少し硬い手套の生地の感覚が懐かしい。
ユリウスも急かされるように手早くシャツのボタンを外していくと、
手套を抜きながら騎士が笑った。
「はは。嫌がってた割に積極的じゃないか、ユリウス」
「うるさい。早く終わらせたいだけだ」
「そうかそうか。早く俺と一つになりたいわけだな」
「そういう妙な言い方を……!」
開いた胸元を騎士が舐め、言葉が止まる。突起をついばまれ、指の腹でこすられ、
声が出てしまう。思わず騎士の頭をかき抱き、抱き寄せた。乱れた髪、高い体温、
強引に顔を上げさせ、今度はユリウスの方から唇を重ねる。
「ん……」
顔を離し、騎士を見る。言葉を交わさなくとも目で通じる。
「ああ」
騎士は笑って黒いオーバーコートの前を開けた。
ユリウスは騎士の身体に手をやり、そっと舌を触れさせた。
――何だ、おまえも汗をかいて余裕のない……。
「ん……」
騎士が体重をかけてくる。ユリウスは騎士の身体を抱き、舌の届く箇所を愛撫した。
さらに強く抱きしめ合う。強く密着した身体に、騎士の熱を感じる。
きっと自分も同じだ。
「あー、ユリウス。俺、ちょっと我慢出来ないかも……」
ふいに騎士が起き上がり、ユリウスの上からどくと、前をゆるめだした。
「おい、ちょっと待て。こっちはまだ全く何も――」
「だからさ。触ってくれよ。このままじゃ無理やり入れちゃいそうだ」
あからさまな物言いに呆れる。
「まったく……この下半身男が」
「だって、俺ずっとしてないんだぜ。ユリウスがいなかったから――」
「……っ」
何かがズキリと胸の時計を刺す。
ユリウスは何も感ずるまいと身を起こし、騎士の前に跪いた。
突きつけられたものはすでに十分に起ちあがっている。
「ん……っ!!」
――この……。
騎士の××を口内に収めるなり、騎士がこちらの頭をつかみ、揺さぶってきた。
危うく喉元を突かれるところだった。
向こうにも危険だし、こちらも呼吸もままならなくなるというのに。
だが騎士は止めない。
「ん……ん……」
こちらからは全く動けず、髪も千切れるかと思うほど強くつかまれ、生理的な涙が出る。
「……ん……ぅ……」
抗議しようとくぐもった声を上げるが、騎士は完全に己の欲望に集中していた。
「あ……ユリウス……すごく、イイ……」
先走りの汁が、啜る間もなく口の端からこぼれ、前を開けただけの時計屋の服を
汚していく。うめく間にも口内のモノはさっさと育ち、
「ユリウス……もう、イく……」
「……っ!!」
瞬間、喉に白濁したものが吐き出された。
「げほっ……げほっ……」
かなりの量のそれを、苦労しながら何とか飲み干し、口をぬぐう。
少し収まったらしい騎士は笑いながら、ユリウスに当たり前に口づけた。
「はは。気持ち良かったぜ。ありがとな、ユリウス」
礼を言われたところでユリウスは怒り心頭だ。
「何がだ!完全に××扱いして……もう二度としてやらんぞ」
「悪い悪い。前の国ではずっと、ユリウスがしてくれるのを想像しながら一人で
慰めてたんだぜ。念願かなって、ちょっと興奮しちゃってさ」
「…………」
露骨な物言いをされ、少し引く。そして……また胸にかすかな痛み。
「ユリウス?」
「あ、ああ」
「じゃあ、お礼に今度は俺がしてやるよ」
「っ!い、いい!止めろ!!」
「いいから、いいから」
あわてて後じさろうとするが、両手で素早く下半身を押さえられる。
「おい、本当に止め……っ」
ズボンを引きずり下ろされ、力強い手で無理やり前を引きだされた。
すでに半起ちになったそれを、騎士は指先でつかみながら、
「はは。ユリウスのも元気じゃないか。それじゃあ行くぜ」
「いい、本当によせ!いいからっ!……っ!!」
騎士は、座る自分の股間に顔をうずめ、舌を動かし出す。
「あ……やめ……っ!」
制止させようと声を上げるが、騎士はくわえこんで離さない。
「あ……っ……」
舌先で刺激され、耐えきれずにあふれさせた液体を、騎士は上手にすすっていく。
ユリウスはのけぞって声を上げた。
淫猥な音が響き、快感で何も考えられない。
気がつくと快楽をより強く得たくて騎士の頭をつかんで押しつけている。
騎士も応えるように動きを速め、音を立ててこぼれたものを啜り上げる。
「――っ!!」
そこで限界が来て、ユリウスもまた騎士の口内に溜め込んだ欲望を吐き出した。

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