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■迷いの鳥かご4

「だめっ!ブラッド……触らないで……」
必死に身をよじり、少しでも先送りにしようとする。でもブラッドの力は強かった。
自分でも触れたことのない領域にブラッドの指が潜り込んでいく。私は泣きながら、
「いや……いや……っ!」
「そう怯えないでくれないか、お嬢さん。君の涙を見るのは辛い」
「――っ!」
そのとき身体がビクッと震えた。
ブラッドの指がそこに触れたとき、そこが芯から熱くなった。
あまりの刺激に、私は声も出せず真っ赤になってうつむく。
「ほう……」
ブラッドがニヤリと笑ったのが見えるよう。
彼は私が反応した一点を執拗に弄りだした。
「や……ダメ……そこは……」
でも強引につかまれ、指の腹で擦られ、形が変わるくらい刺激される。

「ぁ……あ……や……」
息が荒い。弄られすぎて痛いくらいなのに、もっと触れてほしくて懇願しそうになる。
「ブラッ……ド……」
「口で言っても何とやら、だな。こんなに大きくして、よく濡れている」
「……っ!」
一点を弄んでいたブラッドの手がさらに奥に分け入る。
そこはいつの間にかぐっしょりと濡れていた。
恥ずかしくて膝を閉じようとして、かえってブラッドの手を拘束してしまう。
ブラッドの指は容赦なく谷間を押し開き、かき回す。
いやらしい音が室内に響き、私は羞恥に口もきけない。
「足を開いてくれないか、お嬢さん。もっと奥に触れさせてくれ」
「……いや……」
「命令だ。足を開きなさい。君自身にも――誰かが来ても、よく見えるように」
「……っ!!」
私は現実に引き戻される。
場所を思い出し、自分が今どんな状態か気づいて真っ青になった。
けれどブラッドは変わらずに非情だった。
「ナノ」
「…………」
おずおずと膝を開くと、ブラッドの指がすぐに谷間を伝い、最深部にたどり着く。
「ん……ぁ……やあ……っ」
泉の入り口に強引に押し入られ、私の中で火がついたような何かが爆発する。
「やあ……っ!だめ……ブラッドぉ!」
「いい声だ。もっと君の全てをさらしてくれ、お嬢さん」
私は必死に首をふった。するとブラッドがふいに指を離した。
「やめ……っ」
刺激が失せ、とっさに『止めないで』と言いそうになり口を閉じる。
とんでもないことを言うところだった。ブラッドはフッと笑い、
「君は乗り気のようだがな。まあ、私だけが見るのも悪くは無いか」
「え……。きゃっ!?」
ふいに視界が揺らいだ。ブラッドが私を抱え、持ち上げた。
腿の間を生温い液体が伝う感触がし、あまりの恥ずかしさに、限界まで染めた頬を
さらに赤くする。
そして私は、ブラッドと向き合う形にさせられる。
当然――私に足を大きく開き、ブラッドに秘所を晒す体勢になってしまう。
「やだ!……ブラッド!止めて!下ろしてっ!!」
私は必死に叫んだ。だけど私とは真逆にブラッドは上機嫌のようだ。
コートを脱ぎ、タイをほどいてソファの後ろに投げる。そして、
「これで、よく見えるな。やはり君のその表情は私が独占するに限る」
私は彼の足をまたぐように座らされている。
ブラッドの視線が、大きく開かされた私の一点に遠慮無く注がれているのが分かる。
けれどこの体勢では、自分の意思で足を閉じることも出来ない。
そして私も自分自身の乱れを目にしてしまう。
背後に感じながら意識しまいとしていたブラッドの――男としての反応を。
「ナノ……」
ブラッドの腕が私の裸の背に回され、キスをされた。
彼の手は私を折りそうに強く、押しつけられる唇も、絡む舌の強さも、さっきの比ではない。
まるで私を弄ぶつもりだったブラッドが、私より熱くなっているかのようだ。
「ナノ……っ」
「……ゃぁ……」
そして改めて、と言いたげにボスの舌が私の胸を這い、上を向いた××を舐める。
「ん……ぁ……」
けれど、不思議と嫌悪感は無かった。私が思っていたより、ずっと熱くなっている
ブラッドを見てしまったからだろうか。私の胸に触れる彼は、本当に愛おしげで、
まるで本心から彼に求められているような錯覚さえ覚えた。
「あ……っ!」
でも安らいだ心地も一瞬のこと。再びじっとりと濡れた茂みに指がのび、声が出る。
今度は向き合っている分、ブラッドの指が私の谷間を探るさまがよく見える。
「あ……ぁ……あん……っ」
音を立てて弄られ、反応した箇所は特に強くされる。私はそのたびに声を上げた。
羞恥する理性と裏腹に、谷間はじんじんと熱くなって粘つく絶え間なくはしたない
水をこぼし、私は理性と一緒に溶けてしまいそうだった。
「はあ……はあ……っ」
気がつくと、もっと奥深くに触れてほしくて、ブラッドにしがみついて腰を動かしていた。
「ふふ。積極的になってきてくれたようで嬉しいよ、お嬢さん。
それなら、男としてご期待に応えなくてはな」
「あ……だめ……ぁ……」
もちろんブラッドは遠慮なく奥へ奥へと分け入る。
さらに深い場所に彼の手が入り込み、痛いくらいに強くかき回され、淫猥な音と私の
喘ぎ声だけが大きく響いた。でもブラッドは、
「お嬢さん。君の方からも、私に触れてくれないか?」
「……っ!」
布越しに反応しているそれを指され、さすがに背が強ばった。

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